何度でも敗者復活戦のリングに上がろう

 

地域福祉事業所 WORKERS NET RINGS

 

東京都渋谷区笹塚の10号通り商店街の中に、地域福祉事業所 WORKERS NET RINGSは事務所を構えています。

この街で、“清掃”という仕事を中心にすえた「まちづくり」を目指して活動しています。

自己紹介

RINGSで働く組合員は、総勢40名。いろんな経験を持つ仲間が集まっています。
特徴をアピールするとすれば、一般就労が難しかったたくさんの仲間とともに働いているということです。
路上生活を経験した仲間もいれば、障がいをもつ仲間もいます。
アルコールや薬物依存症に苦しんできた仲間やひきこもり生活をしていた仲間もいます。
みんなが共通して経験してきたことは、社会からの孤立。
そして「普通」の人とは違うと、受け入れてもらえなかったこと。

RINGSは、いろいろな経験をしてきた仲間の“個性”をお互いに理解し合って、いっしょに働き続けられる場所を創ってきました。

その中で分かったこと。
それは、「はたらく」ということは、人や社会との接点をもつことであり、人間回復の力になるということ。

「はたらく」ということは、それぞれに役割ができ、居場所ができるということ。
そして楽しいことも大変なことも共有できる仲間ができるということ。
孤立に苦しんでいた仲間には、それがいちばんの活力になりました。

私たちの「はたらく」

私たちは“清掃”という仕事を軸にして働いています。

清掃といっても、さまざまな仕事があります。
RINGSでは、清掃の仕事でステップアップできるようなしくみをつくり、多様な現場で仲間が働いています。

池袋駅西口清掃
東京都豊島区にある池袋駅の西口広場とその周辺の路上清掃をしています。
1年間で313日稼動していて、雨の日も風が強い日も、雪の日も…駅前や路上清掃を中心に働いています。
働く時間は、朝7時半から夕方4時まで。

路上清掃は、朝早い仕事ですが、ずっと働いていなかった仲間や人間関係が苦手な仲間が「はたらく」ことを始める入口の役割があります。
今日、一生懸命路上清掃をしても、また次の日には路上にゴミが捨てられています。
それをひとつひとつ拾い、きれいにしていきます。
ゴミ一つ落ちてない道路を見ると、嬉しくなります。
作業をしながらいろんな話もできます。働く仲間とのコミュニケーションや仕事の達成感、屋外での仕事という開放感。ここで働くみんなが少しずつ元気を取り戻し、笑顔を取り戻していきます。
1日4時間程度の仕事時間から始められるので、「はたらくこと」に慣れる場所としての役割もあります。

 

ナチュラルハウスクリーニング
生活クラブ生協と提携して、石けんや重曹、クエン酸などを使った人にも環境にも優しいナチュラルハウスクリーニングの仕事もしています。
個人のお
宅やワーカーズコープが運営する保育園や児童館の清掃をしています。
ハウスクリーニングの仕事は、いろんな人と出会える場所にもなっています。

天然素材を使う清掃なので、清掃の知識や技術が必要な仕事です。
私たちは、何度も研修をくり返します。
ここは、“清掃のプロフェッショナル”になるためのスキルアップの場という役割があります。
   

 

保育園用務
ナチュラルクリーニングの仕事で通っていた保育園で、用務業務を始めました。
清掃や洗濯が主な仕事ですが、シーツ交換や園庭の選定、保育の簡単なお手伝いなど、必要があればなんでもします。
いろんなことに対応できるように、保育士さんたちと連携して働いています。

最近は、保育園の行事にも参加しています。これは、保育士さんや保護者の方たちと信頼関係を深めるきっかけにもなります。

そしてなにより、こどもたちと過ごすことで仕事のやりがいも働く意欲も格段に高まっています。
清掃の仕事をしながら、保育士の免許を取得して保育士として働く仲間もいます。
少しずつ、やりたい事やできる事を自分で探せる場所です。
やりたい事が見つかれば、RINGSを巣立ち、ワーカーズコープの他の事業所でケアや子育ての仕事に就くこともできます。

 

 

 

 

「はたらく」ことをきっかけに、やりがいや生きがい、居場所ができることが最大の力です。

なかには、行き詰ったり、挫折することもあります。
仕事をやめたくなることもあります。

そんな時でもRINGSは、「いつでも誰でも戻ってこられる場所」でありたいと思っています。


「何度でも敗者復活戦のリングへ上がろう」という思いを込めてWORKERS NET RINGSという名前で、いろんな仲間と事業所を運営しています。

 

 

 

 

競争せんと、共創しなはれ!

 はんしんワーカーズコープ
(兵庫県尼崎市)

 はんしんワーカーズコープは2014年に7 人の仲間が立ち上げたワーカーズコープです。造園・緑化とケア事業を柱に「オモロイ」ことで地域づくをコンセプトに、多様な活動をしています。

「安心安全の食べ物をできるだけ自分たちで作りたい!」そんな想いから米や野菜づくりに取り組んでいます。「消費から体験」へ価値が変わっていく中で、少しでも「自給」する事でお金以外の価値や生活のあり方を考えています。

 地域の人たちが参加する無農薬農業の取組みは、自分たちが食べるものは、自分たちで作る「食の自給」を推進する活動や、食べることを通した地域交流・みんな食堂「ごはん・ど・きっちん」と繋がり、いろんな人たちが出会い、話し、何かを創る場所となれるような活動をしています。
 2017年には、地域の活動や仕事をみんなで考えて創る拠点「地域共創Lab」を市内の商店街に構えましたLabは現在、商店街の人たち、学生やその他いろいろな人が集い、地域活性化やソーシャルビジネスについて語り合う場になっています。
最近では、企業との協同も生まれ、小中学生が様々なIT技術や工学を楽しく学ぶ場もできました。

 ある日、商店街の方から「自転車と歩行者の衝突事故に悩んでいる」という話を聞きました。
何とかしたい!と思い、自転車の押し歩き競技イベント開催に参加しました。商店街のみなさんに混じり、企画段階から関わり、行政職員も巻き込んだまさに「共創」の形で、地域の悩み解決に取り組んでいます。
これからもみんなで
楽しく、そして正しいことができる活動を、沢山作っていきます。

 

 そして私たちは、働くことに困難を持つ人たちとともに働くことにも取り組んでいます。就労支援という形で、いろんな人たちと出会います。
「戦力として働けるか、できないか」を基準に判断する
現在の支援のあり方では、「どこかでつまずくと、またひきこもってしまう」の繰り返しになってしまします。
私たちは、そういった画一的な関わり方ではなく、地域のゆるい社会関係の
中に混ざり合い、違いもお互いに理解し合って、居心地のいい場所で仕事をしたり、活動に参加することができるチャンスがあることが必要ではないかと思っています。
多様な関係性の中で自分を取り戻し、たとえ失敗しても戻ってこられる居場所があり、そこで社会における役割を取り戻していくことが、本当の就労支援だと考えています。

 ともにはたらく取組みはさまざまです。ボランティアとして参加できる活動が「護美(ごみ)奉行プロジェクト」です。
楽しく、誰でも参加できる地域の活
性化のためのプロジェクトです。
そこで私たちは「刀とんぐ」を発案しました。日本刀をデザインした掃除用
のゴミばさみで、それを持てば誰でも地域美化に貢献できる「護美(ごみ)奉行」となることができます。年齢問わず、参加は自由。トング製作とごみ拾いイベントの参加者は200人を越えました。

 Labでは、ものづくりや販売ができる「チャレンジショップ」を開催しています。ここでは起業を目指す人たちの集いの場にもなっています。

 立ち上げメンバーの7人は、はんしんワーカーズコープを立ち上げる前に「解雇」を経験しました。働きたくても働けないということ、はたらく場所がなくなった不安・・・様々な経験をした仲間たちです。

私たちの使命は、
人々の協同・連帯の力で、働きたいと願う誰もが働ける社会を創ること

 楽しい・面白い・チャレンジで、人と地域に役立つ仕事を創ります。 

 

はんしんワーカーズコープHPはこちら

地域のすべてが混ざり合う、持続可能な社会づくり

 

センター事業団 但馬地域福祉事業所
(兵庫県豊岡市)

 

但馬地域福祉事業所は豊岡市および地域の人たちと検討会を重ねて、2009年に地域若者サポートステーションを開所し、若者の活躍の場を広げることを起点として、再生エネルギー事業、自伐型林業といった事業や、農業、工芸といった様々な活動を展開してきました。

地域活動支援センター「森の学校だんだん」では、障がい者だけでなく、サポートステーションに来る若者が様々な活動をしています。その活動の中で社会との関係性を取り戻し、地域を支える担い手として成長する場となっています。

皆が気軽に集い会話する中で、困りごとが集まり、それを集まった若者や、そこにいた地域の人たちで協力して解決するサイクルが形作られています。さらに、耕作放棄地を利用した農業・加工品生産を行い、地域の環境問題や経済の活性化の取り組みにもなっています。地域の居場所としての期待が高まり、誰もが立ち寄れる喫茶を始めたところ、開店前から行列ができ、現在では路線バスの運行を左右するほどの居場所活動になってきました。

また訓練に参加した若者が2013年に自伐型林業(Next Green 但馬、以下NGT)を立ち上げました。担い手不足により山が荒れ、地元への誇りの喪失と無力感が蔓延する中、NGT では竹林管理や間伐を含めた、地域づくりの観点からの林業を進めています。

そして「モノ」の販売から、端材を利用した子どもの工作教室や森林体験といった「コト」の事業も立ち上げ、地域の環境・社会・経済の総体を形作るための林業を追求しています。

但馬地域福祉事業所の活動を通して、限界集落に多くのよそものが集い、いろいろな新しいことを始めています。その場に地域の人が訪れ集い、ゆるいオープンな空間が形作られていて、地域の「にぎわい」をつくっています。

地域のニーズに基づく様々な「しごと」が、地域の関係性の中に、明確な境界がない形で融合し、双方向に影響を与え、お互いの成長を促しています。

このように、地域の環境・社会・経済のあらゆる要素がごちゃまぜとなり、総体として不可分のものとなり、密接な支えあいとして営まれる関係性を築くことを通して、持続可能な地域づくりに挑戦しています。

 

詳しくは

若者サポートステーション豊岡のホームページはこちら

森の学校だんだんのFacebookページはこちら

Next Green 但馬のホームページはこちら

Next Green 但馬のFacebookページはこちら