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「協同労働の協同組合」とは

TOP MESSAGE

日本と世界の激動のただ中で、私たちは今、
一人の組合員として、一市民として、
人間として何をなすべきか、深く問われている。

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 理事長永戸 祐三


2011年3月11日、大震災、原発破綻のもたらした惨劇から考えること

2011年3月11日、あの日、あの時から丸2年を経過し、3年目に入る。

遅々として進まない再生・復興の取組み。廃炉への目処も全くたたず、放射線も汚染水もたれ流し続ける恐怖の福島原発。避難を余儀なくされた人々の帰郷の展望はなく、これらの現実は被災地の人にとどまらず、日本社会全体を不安と恐怖の中に置き続けている。

あの震災・津波の破壊、原発の破綻に直面して、ほとんどの人は自らの生活も、地域も、社会全体も変わらなければならない、変えなければならないと強い衝動にかられた。

それは、「大量生産、大量消費、大量廃棄のシステム」への拒否感ではなかったか。今、表面的にはっきり表わされている訳ではないが、多くの人々の心の深部では、何をどうすればよいのか、日本社会は本当に変わるのかと思いあぐねているのではないだろうか。つまり、被災地の人々の心と生活・地域の真の復興とはどうあるべきなのか、それにとどまらず日本社会全体の再創造、復興とはどういうことか、それは可能か…と。

私たちは、労協東北復興本部の仲間たちの取組みを通じて、そのことを思い知らされている。

国際協同組合年であった2012年

国連の呼びかけによって2012年は国際協同組合年として位置づけられた。全世界で協同組合の社会的価値を、全市民や政府機関などに問いかける取組みが強力に進められた。

日本でもJAや日本生協連を中心に取り組まれ、私たち労協も積極的に参加し、役割を果たしてきた。日本の取組みは震災・原発の強烈な被害の現実から2年目ということもあり、原発に依らないエネルギー政策のあり方、人々の生活様式、地域社会の新しいあり方に対して、協同組合がどういう役割を果たすべきなのかが大きな焦点となった。

それらを総集約し、根本的な日本社会変革の提案をも含む多様な内容を伴った協同集会in埼玉(2012年11月17日~18日)が開催された。2日間で延べ3,000人が参加し、学び合い、意義あるものとなり、国際協同組合年の取組みを発展させる大きな取り組みの一つとなった。これからも、協同組合が自らの枠を超えて連帯して社会共通のテーマに取り組んでいかなければならないと思う。

映画「ワーカーズ」・「クローズアップ現代」に示された、たくさんの人々の感動・共感

2013年2月2日から映画館ポレポレ東中野(こだわりの映画上映で名を馳せているミニシアター)で先行上映が始まった映画「ワーカーズ」(森康行監督)は満席が何回にもなる盛況で3月中旬まで上映期間が延長された。そんな中、2月7日にはNHKテレビ「クローズアップ現代」で雇用不安に対抗する有力な一つのあり方として、協同労働(協同労働の協同組合)が特集された。

どちらもたくさんの人から強い共感が示された。その共感の源はどこにあったのか。これまでの常識としてあった社会―経済成長が無限に存在し、雇用されて働き、働くことの意味や働き方よりも、何よりも多く稼ぐこと、そのことが家族・生活の豊かさであり、安定であり、地域社会も充実し、発展する―これが、もはや神話と化している今、「生きること、生活すること、働くこと」を一体化して、とりわけ人間的に働くことと、その労働過程と結果が人々の生活や地域を直接的に支え潤していく、そんな働き方や地域の関係性が、実際に協同労働によって存在していることへの驚きと共感であったのではないか。

“派遣”など不安定就労がどんどん広がり、働く人にとって“仕事”が最低限“喰う”ためだけのものとなり、働きがいも生きがいも無い荒涼たる風景が労働現場を覆い、地域は格差、分断、孤立の中で疲弊していく。

この状況への拒絶感、絶望感とは正反対の事実を映画やクローズアップ現代が映し出した。ワーカーズ=協同労働に新しい社会のあり方への強い示唆を、多数の市民が受けたのではないかと思う。

国連-ILOが「労働は商品ではない、ディーセントワークを」と呼びかけて久しい。現実の労働の世界はそれとは逆行である。奴隷的な労働と言えば言い過ぎかもしれないが、そんな現実が進行している。私たちはこの現実の中に全力で切り込み、ワーカーズの多様で創造的な取組みを地域で拡大していきたいと思う。それは、働く者、市民のやはり一つの希望であると信じている。

この取組みが社会にとっても有意義であることは明らかであり、そのためにも協同労働の協同組合の法制化を急ぎたい。

今、社会の最大の焦点(テーマ)は何か

ピーター・F・ドラッカー(故人)は、次のように指摘する。『都市を文明化することは今後あらゆる国でいよいよ最高の優先課題となっている。…先進国では特にそうである。世界のあらゆる主要都市が陥っている混沌たるジャングルは、何よりも新たな共同体を必要としている。そして政府も民間企業も新たな共同体をもたらすことはできない。新たな共同体づくりは、非政府、非営利組織に課せられた課題なのである』(「未来社会への変革」、フォレスト出版)

協同労働の協同組合運動は21世紀の社会的テーマに対し、労働-出資-経営を一つのものとして位置づける。それは市民が自らの主権と責任において、地域を自らのものとして運営し、人間の豊かな絆社会を創造するためにこそ必要な仕事を担うあり方が協同労働なのである。子どもを育てうる地域、高齢者の介護機能をしっかり充実させる地域、若者をはじめ仕事に悩む人々に積極的に手を差し伸べる地域、仕事おこしを地域の力で可能にする。こうしたことを可能とする地域の力を発展・強化していくために何が必要なのか、どうすればよいのか。ここが、日本社会にとって最大のテーマのひとつでもある。

こうした社会的地域的テーマを新たに発展させるために、協同労働とはどのような役割を果たせるのか。同時に、今ある協同労働の協同組合はどういう任務があるのか。どういう仕事が可能か。こうした問いかけを自己にしながら、実践を深め発展させたい。

何よりも、今ある地域にとっての地域力の源と言える地域資源をどう発見し位置づけるのか、しかもそれらを地域の共同のテーマに向かってどうネットワーク化し、新たな活力を生み出すかが問われている。

あらゆる地域で、内橋克人氏が提唱している、F(食料)・E(エネルギー)・C(ケア)を自給し循環する地域づくりを中心に、第1次産業新しい力による復興させなければならない。

新たな年度にやらなければならないテーマは重く広いが、市民自身がそうした仕事の担い手なのだから、必ず大きな取組みとして進むだろう。市民の仕事づくりを中心とした新たな地域共同体づくりが進んでこそ、はじめて地域分権社会の時代を拓くことができる。そしてその取組みは、日本社会のより良い明日への希望をつくり出しうると思う。

協同労働の協同組合7つの原則

以下よりダウンロードできます。

PDFファイル

3つの協同 -私たちは3つの協同をいつも心がけています。

働く人が主人公になり地域を豊かにする働き方